事故物件から覗く少女

池袋にある古いアパート「豊島グリーンハイツ」の前を通りかかったときのことだ。

ここは1987年に殺人事件が発生、殆どの部屋は空室となっていた。

実は、2階の窓から金髪の少女が顔を出してるのを見てしまった。

あの少女が、殺人事件の被害者なのかは分からない。

それから一日中、あの子のことを考えてしまう。

何度かアパート前に行ったが我慢が出来なくなって、扉を破壊し中へ入ってしまった。

急いで階段を駆け上がる。

2階の部屋の中央には、あの少女が立っていた。

月明かり、顔中に青黒い血管が張り巡らされ、目は充血し爛々と輝いていた。

その姿を見た瞬間、恐怖で体が動かせなくなった。

少女はゆっくり近づいてきて、両手を広げケラケラ笑っていたのを覚えている。

それで、俺は気を失った。

 

次の日、病室で目を覚ました体験者が語った実話である。

「検証:事故物件の真実」より抜粋。