読みやすい書き方を八尺様で試してみた。

こんにちは、砂好きです。

今日も、明日に怯えるサラリーマンを救います。

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数日前、ネット記事で気になるニュースを目にしました。

 

大日本印刷日本ユニシスは、速読訓練無しに文章を読むスピードを約1.5倍から2倍に向上させる文字レイアウト変換技術「読書アシスト」の実証実験を開始した

https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1264745.html

インプレスウォッチより引用)

とのことです。

 

具体的には、文字のベースラインを文節単位で段階的に下げ、文節を分断しないよう改行位置を調整。段落単位で行頭を段階的に1字下げ、画面幅や文字サイズに応じて行間・行長・背景色などを調整する。

インプレスウォッチより引用)

とのことです。

 

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なんか、こうすると読みやすいかもしんないから、

研究してるよってことみたいです。

 

読書アシスト、という技術で、

Chrome拡張機能にもあるとのこと。

 

 

しかし、本当に文章がそれだけで読みやすくなるのか、

ちょっと長文で試してみようと思います。

テストで使った長文は、みんなご存知「八尺様」です。

洒落怖の代表的な話ですね。

では、やってみましょう。

 

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八尺様


親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいの

 ところにある。

  農家なんだけど、何かそういった雰囲気

   が好きで、高校になってバイクに乗る

    ようになると、夏休みとか冬休みな

     んかにはよく一人で遊びに行って

      た。

 

 

じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」

 と喜んで迎えてくれたしね。

  でも、最後に行ったのが高校三年にあが

   る直前だから、もう十年以上も行って

    いないことになる。

 

決して「行かなかった」んじゃなくて「行け

 なかった」んだけど、

  その訳はこんなことだ。

 

春休みに入ったばかりのこと、

 いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイ

  クで行った。

   まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと

    気持ちよく、そこでしばらく寛いで

     いた。そうしたら、

     「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」

      と変な音が聞こえてきた。機械

       的な音じゃなくて、

        人が発してるような感じが

         した。

 

それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れ

 るような感じだった。

  何だろうと思っていると、庭の生垣の上

   に帽子があるのを見つけた。

    生垣の上に置いてあったわけじゃな

     い。

      帽子はそのまま横に移動し、

       垣根の切れ目まで来ると、

        一人女性が見えた。

 

まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。

 女性は白っぽいワンピースを着ていた。

  でも生垣の高さは二メートルくらい

   ある。

    その生垣から頭を出せるってどれだ

     け背の高い女なんだ…

      驚いていると、女はまた移動し

       て視界から消えた。

        帽子も消えていた。

         また、いつのまにか

         「ぽぽぽ」という音も

           無くなっていた。

 

そのときは、もともと背が高い女が超厚底の

 ブーツを履いていたか、

  踵の高い靴を履いた背の高い男が女装し

   たかくらいにしか思わなかった。

    その後、居間でお茶を飲みながら、

     じいちゃんとばあちゃんに

      さっきのことを話した。

 

「さっき、大きな女を見たよ。

  男が女装してたのかなあ」

 

と言っても「へぇ~」くらいしか言わ

 なかったけど、

 「垣根より背が高かった。

   帽子を被っていて『ぽぽぽ』とか変な

    声出してたし」と言ったとたん、

     二人の動きが止ったんだよね。

      いや、本当にぴたりと止った。

 

その後、「いつ見た」「どこで見た」

「垣根よりどのくらい高かった」

 

  と、じいちゃんが怒ったような顔で質問

   を浴びせてきた。

    じいちゃんの気迫に押されながらも

     それに答えると、急に黙り込んで

      廊下にある電話まで行き、

       どこかに電話をかけだした。

 

引き戸が閉じられていたため、何を話してい

 るのかは良く分からなかった。

  ばあちゃんは心なしか震えているように

   見えた。

    じいちゃんは電話を終えたのか、

     戻ってくると、

 

「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわ

 けには行かなくなった」と言った。

――何かとんでもなく悪いことをしてしまっ

   たんだろうか。

    と必死に考えたが、

     何も思い当たらない。

 

あの女だって、自分から見に行ったわけじゃ

 なく、あちらから現れたわけだし。

  そして、「ばあさん、後頼む。俺はKさ

   んを迎えに行って来る」

    と言い残し、軽トラックでどこかに

     出かけて行った。

 

 

ばあちゃんに恐る恐る尋ねてみると、

「八尺様に魅入られてしまったようだよ。

  じいちゃんが何とかしてくれる。」

  「何にも心配しなくていいから」と震え

    た声で言った。

 

 (以下略)

 

どうだったでしょうか?

自分の感想としては、慣れれば楽なのかなあ、

でも、表示できる文字数が少なくなるので、

スペースがもったいないなと感じてしまいました。