火葬場の職員のトラウマ・予告編B

ショート枠での製作なので、

カットした部分も多々あります。

下のほうにフルバージョンの原稿を載せておきます。

 

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5年前、俺はコンビニのオーナー兼

店長をやっていた。

親から受け継いだ店で、

そこそこ繁盛していた。

 

ある日、ぶらりと店に

不審者が入ってきた。

対応した店員が傘で目をつぶされ

入院、大きなニュースに

なっちまった。

 

近隣にも悪い噂が立ち、客足は離れ、

店は潰れかけた。

俺は頑張ったよ。

 

休みも取らず店に立ち続けた。

次第に金が足りなくなり、

サラ金に金を借りまくる日々だった。

 

3年後、無事に借金は返済できた。

店もまた、軌道に乗るかと思った矢先、

店の建っていた土地の

再開発事業が立ち上がった。

俺はこの店を手放したくはなかった。

 

その頃だろうか。

怪しい男たちから

付きまとわれるようになった。

多分、俺から土地を、

そして店を奪い取りたいのだろう。

 

親父から受け継いだ、大事な店だ。

くれてなどやるものか。

引っ越し代として、

はした金を持ってきたときも

そう言って追い返してやった。

 

今思えば、あの時手放して、

新しい土地でまた店を

やればよかったな。

 

今、俺は箱の中で燃やされている。

出勤途中に連れ去られ、

気がついたら箱の中だ。

すまんな、親父、

どうやらここまでのようだ。