火葬場の職員のトラウマ 予告編A
火葬場の職員のトラウマ
15分で棺は焼け落ちる。
死体は、真っ黒になっている。
俺の体は今、燃えている。
目が覚めると暗い箱の中にいた。
最初、意味が分からなかったが、
でかい音がして、明かりが灯った。
そして続く、熱風と肉の焼ける音。
この焼けている肉は、俺の足だ。
この明かりは、それを燃やしている炎だ。
痛くはない、薬を盛られているんだろう。
しばらく呆然としていたが、突然おっかなくなった。
俺の店は、俺の体は、俺はここで死んじまうのか。
明日は、もう来ないのか。
暴れた。
狭い箱の中を、必死になって暴れた。
もう、炎は俺の足を焼け尽くして、腰まで来ているのだろうか。
感覚がない。
俺は、もう身をよじることしか出来なかった。
このまま、燃えていくんだろう。
ちきしょう。