あなたと私が、落ちるとき(怖い話17)

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気を取り直して、新しい動画を作ってみました。

「あなたと私が、落ちるとき」です。

 

★フルバージョン


www.youtube.com

 

★ショートバージョン


www.youtube.com

 

今回は、意味怖になります。

「意味が分かると、怖い」話ですね。

ショート前提で作る予定だったのですが、

なんか、長くなっちゃったので、

フルバージョン(2分)

ショートバージョン(1分)

の二本となります。

 

ショート前提なので、縦画面となります。

 

以下、動画用原稿

 

「貴方と私が、落ちるとき」
「落ちる駅」より

(意味怖)

 

仕事帰り、電車の中で眠ってしまった。
目を覚ますと、見知らぬ女性が、俺の肩に頭を乗せて、もたれかかるように眠っている。

見ると、黒髪ロングで、かなりかわいい。
貞子みたいな不気味な黒髪じゃなく、濡れたカラスのように綺麗な黒髪だった。

(カット)
正直言って、悪い気はしなかった。
この時間を少しでも味わいたかったので、しばらくそのままの姿勢でいることにした。
俺の降りる駅はまだ先なので、大丈夫だろう。
人の少ない最終電車
二駅、三駅を過ぎ

車両には俺と、彼女(俺にもたれて寝ている女性)の二人だけになった。
彼女はどこで降りるんだろう、起こしてあげた方がいいかな
そう思った俺が、体を動かしかけると、

「動かないで……」

目を閉じ、頭を肩に乗せたまま、女性が言った。

さらに続けて、

「もう少し、このままでいたいな」

初対面の女の子に、そんなこと言われて、理由を尋ねるほど、俺は野暮じゃない。
黙って、肩を貸してやった。

でも、さすがに自分の降りる駅が近づくと、心配になってきた。
とりあえず
「どの駅で降りるの?」
と聞いてみた。

すると
「落ちる駅?」と返してくる。
「違うよ、落ちる駅じゃなくて、降りる駅」
「降りる駅が落ちる駅だよ」
また意味不明な答え。
さらに彼女が言う
「貴方の降りる駅が、私の落ちる駅」

ひょっとして、自殺でもするんじゃないかと、心配になった。
この女性は、俺の降りた駅で、飛び降り自殺をするんじゃないだろうか?

どうしても気になったので、彼女に「落ちちゃいけないよ」と言ってみた。
「貴方が降りたら私は落ちる」
彼女は脅迫めいたことを言ってきた。

仕方がないので「じゃあ降りないよ」と言ってあげた。
彼女は嬉しそうに、「ありがとう、約束だよ……破ったら、あなたも落ちてね」と言う。

この言葉に、俺はゾッとした。
しかし、今は彼女を、落ち着かせることが優先だ。
自殺を食い止めたい一心で、俺は「わかった、約束するよ」と言った。

そのとき、電車が揺れた。
そして彼女の方を見た俺は、彼女の不可解な言動のすべてを理解した。
しかし、もう遅い。
降りたら彼女は落ちる、そして俺もまた、落ちるのだから。